2023WEBハラスメント講習

WEBハラスメント講習

WEBハラスメント講習を始めます。
「次へ」をクリックして講習を始めてください。

ハラスメントとは?

  • 「いじめ」「嫌がらせ」「迷惑行為」など、様々な説明や定義がありますが、一般的なハラスメントに加えて、心身統一合氣道会の指導者にありがちなハラスメントについても特に注意が必要と考えています。
  • ハラスメント事例の多くのケースで、加害者には「ハラスメントをした」という自覚がないか、少しはあったとしても、被害者が感じていたほどの苦痛を理解していないといわれています。
  • 自分が「いじめた覚えはない」「嫌がることをした覚えはない」といくら言い張っても、相手が苦痛を感じていたら、それはハラスメントです。つまり、ハラスメントかどうかは、あなたの常識ではなく、相手が決めることなのです。

どんな心構えが必要か?

  • ハラスメントは、相手への敬意を欠き、人間としての尊厳を傷つける行為です。
  • 「万有愛護の精神」に則り、平素より「相手の心を知り、相手の氣を尊ぶ」ことを怠らないようにしましょう。
  • 結果として自分の価値観だけで行動したり、自分の価値観を相手に押し付けることがないよう、平素から注意しましょう。

指導とは何か?

  • 指導員は、心身統一合氣道を教える指導者です。生活にどのように役立てるかは会員次第であり、人生や職業など、心身統一合氣道以外の指導者ではありません。他人の人格やプライベートに踏み込んではいけません。
  • 藤平光一先生は「指導とは、相手ができるようになるまで導くこと」と説かれました。この精神をいつも心掛けてください。
  • 従って、相手に「できていない」ことを指摘することが指導者の役割ではありません。

道場とは何を実現する場か?

  • 藤平光一先生は「道場とは氣が出る場である」と説かれました。
  • 道場(教室)は単に心身統一合氣道の稽古をする場ではありません。仲間と稽古して元気になって氣が出て帰っていただくことがクラスの目的です。この目的を忘れないでください。

課題1

(解説編を見る前にご自身の回答を手元にご用意ください。)

シチュエーション

平素よりなかなか言うことを聞かず問題児と思っているお子様がいました。

普通に注意しても一向に聞く気配がなく、いつか、しっかりと指導しなければならないと感じていました。ある時、終了の座礼のために整列を求めても走り回っていました。

指導員Aは、その子をつかまえて、鬼の形相で「やる気がないなら帰れ!」と叱責しました。

問い

あなたは、この指導員Aの行動をどのように思いますか?
また、あなたがこのシチュエーションであれば、どのような行動を取りますか?。

課題2

(解説編を見る前にご自身の回答を手元にご用意ください。)

シチュエーション

平素は和気藹々と稽古をしています。
ある会員さんが3級を受験したいとのことで相談に来られたので、なんとか早く昇級できるようにしてあげたいと思っています。
しかし、この会員は覚えが悪く、これまで何回も注意したことが一向にできるようになりません。
そこで、指導員Bは「そんなことではいつまで経っても昇級など無理ですよ!」と現実を知らしめて、いっそう厳しく指導をしました。
その会員さんは体育会系の人ではないので、平素の和気藹々とした指導が一変したことに驚き、自信を失ってしまいました。

問い

あなたは、この指導員Bの行動をどのように思いますか?
また、あなたがこのシチュエーションであれば、どのような行動を取りますか?

課題3

(解説編を見る前にご自身の回答を手元にご用意ください。)

シチュエーション

二段を取得した会員から、指導員になりたい旨の相談がありました。
合氣道の技は申し分ありませんが、相談を受けた指導員Cは、彼の家庭内がうまくいっていないという噂を聞いていました。
心身統一合氣道は日常生活に生かすことを標榜しているので、自らの考え方や行動を内省し、家庭内もうまくやるようにアドバイスをし、その後もヒアリングを継続しています。

問い

あなたは、この指導員Cの行動をどのように思いますか?
また、あなたがこのシチュエーションであれば、どのような行動を取りますか?

解説編 課題1

指導員Aの行動について

「その子供が他の会員に迷惑をかけているので仕方ない」
「その子供に言うことを聞かせるためなので仕方ない」
「その子供の教育のためには必要だった」
など、どのような理由であれ、指導員Aの行動を許容された方は、心身統一合氣道会の指導員の資格はありません。

稽古への参加を否定されたお子様の心には何が残るのでしょうか?

我が子が尊厳を否定されたこのお子様の親御様はどのように思うでしょうか?

もう一度、「人としての尊厳」を傷つけないこと、「万有愛護の精神」について考え直してください。

たとえ、勉強ができない、運動ができない、人のいうことを聞けないわんぱくなお子様でも、道場(教室)に来て元気になって氣が出て帰っていただけば、それは素晴らしいことであり、それが心身統一合氣道会のクラスの目的であることを忘れないでください。

解説編 課題2

指導員Bの行動について

「審査に合格するには一定のレベルに達することが不可欠なので仕方がない」
「受からせてあげたい一心、或いは、純粋な愛情なので仕方ない」
「厳しさを乗り越えると上手になる」「自分もそのように厳しくしてもらったおかげで上手になった」
など、どのような理由であれ、指導員Bの行動を許容された方は、心身統一合氣道会の指導員の資格はありません。
もう一度、「道場(教室)とは何を実現する場か」「指導とは何か」を見直し、ご自身でよく考えてください。

この会員が望まないような厳しい言葉をかけて、技ができるようになったでしょうか?氣が出たのでしょうか?

解説編 課題3

指導員Cの行動について

「心身統一合氣道会の指導者として生活にも活かしている実践者であるべきなので仕方がない」
「元々家庭がうまくいっていなかったので、これを機会にうまくいって欲しい」
「自分も同様の指導で人生が向上したからこの方にも期待したい」
「武道の世界では、指導者ともなれば、師匠と弟子の関係となるので、そうした指導もある程度は必要」
など、どのような理由であれ、指導員Cの行動を許容された方は、心身統一合氣道会の指導員の資格はありません。

もう一度、「指導とは何か」「道場(教室)とは何を実現する場か」「必要な心構え」を見直し、ご自身でよく考えてください。

指導者の任命を受ける前に必ず確認してください。

課題は数えきれな事例のほんの一部です。実際には様々なパターンのハラスメントが発生しています。
本会は、ハラスメントの撲滅に取り組んでいます。
このWEB講習の内容を何度も読み返し、少なくとも3つの課題の解説に対してご自身なりに腹落ちして「自分は心身統一合氣道会の指導者として相応しい」
と判断してから指導員の任命を受けてください。

腹落ちできない場合は、指導員の任命を辞退してください。

指導者の任命を受けた場合は、本WEB講習で記載されている考えを理解し、「本会においてハラスメントを起こさない」と宣言したものとみなします。