心身統一合氣道会「リスクマネジメント講座」(指導資格者むけ)

心身統一合氣道会「リスクマネジメント講座」(指導資格者むけ)

リスクマネジメント講座(指導者候補むけ)を始めます。
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教材PDF:リスクマネジメント資料(2023年度版)

教材動画1:日本赤十字の一次救命措置~心肺蘇生とAED~

教材動画2:東京消防庁の小児の心肺蘇生(AED使用を含む)

本会の活動におけるリスクマネジメント

  • 本会の活動では、「リスクマネジメント」(損失などの回避または低減をはかるプロセス)と「ハラスメント防止」(相手の尊厳を傷つけることの撲滅)を最重要事項としています。
  • この教材では本会での「リスクマネジメント」の内容をご理解の上、万が一の時に備えて、活動いただきたくお願いいたします。
  • なお、「ハラスメント防止」について、「ハラスメント防止トレーニング」を受講、理解を深めてください。
  • これにより、みなさまの道場教室が益々「氣を出す場」となり、安心、安全に稽古できるようになります。

「命を守ること」の本会での実例

  • これはある教室で実際に起こったことです。
    ある日の稽古で、いつもどおりに稽古をしていたところ、突然、一人の方が倒れてしまいました。あなたならどうしますか。
  • その教室の指導者は、一緒に稽古をしていた方と連携し、救急車を要請、AEDを用いて、速やかに一次救命措置を行いました。
    その後、救急車が到着、その方は病院に搬送されました。数日間の入院は要したものの、大きな後遺障害もなく退院なさいました。
  • 日頃のリスクマネジメント、一次救命措置の訓練により万が一の場合に命が守られた実例です。

リスクマネジメントにおける最優先事項は「命を守ること」

  • 総務省消防庁の統計よると、令和3年中に救急車の「現場到着所要時間は全国平均で約9.4分」です。「病院収容所要時間は全国平均で約42.8分」です。
    (参照:下記資料6ページ)。
    119番通報をして救急車の到着を待っていたのでは7%の人しか救命できません。


     参考資料:総務省消防庁「令和4年版 救急・救助の現況」
    https://www.soumu.go.jp/main_content/000856261.pdf
  • 一般市民が傷病者に「心肺蘇生を実施した場合」は、しなかった場合の1か月後生存者数は約2.0倍、うち1か月後社会復帰者数は約3.0倍です。さらにAEDを用いた電気ショックが行われることで、突然の心停止の約半数の人を救えます。 (参照:資料7ページ)。

    但し、逆の見方をすると、AEDを用いても突然の心停止の約半数の方は救えない厳しい現実もあります。ここから見ても、日頃のリスクマネジメント、一次救命措置の訓練の重要性をご理解いただけると思います。
  • 会員のみなさんの命を守るのは私たち指導者自身です。
    勇気をもって、一次救命措置を行い、速やかに適切な医療を受けられるように日頃のリスクマネジメント、一次救命措置の練習などで万が一の場合に備えましょう。

「リスク管理(ケガ・事故の予防)」~万が一の事態への具体的な備え

  • 道場教室に常備されている「初期対応マニュアル」の確認をしましょう。
     万が一の場合に、これに基づいて適切な対応ができるようにしましょう。
  • 「普通救命講習」を受講して、救急救命の仕方を学びましょう。
     2023年度より、救命講習をより受講いただきやすくするため、「普通救命講習」の受講を必須としました。また、3年に1度は必ず再受講(2024年度より必須)をして、最新の救命の仕方を学びましょう。
  • 一次救命措置の動画をみながら練習をしましょう。
     巻末の教材動画をみながら、一次救命措置の練習をして万が一の場合に備えましょう。

「リスク管理(ケガ・事故の予防)」~受身は「身を護るため」

  • 受身は「身を護るため」に行います。
  • 日頃の稽古では投げ方と同じように、受身の仕方を稽古しましょう。これにより、安全・安心に稽古ができるようなります。
  • まずは一人で、次に投げられた時に、後方転倒運動で受身がとれるように稽古しましょう。
    後方転倒運動に十分に慣れてから、前受身(前方回転)の稽古を始めましょう。
  • 前受身の際は、慣れるまでは指導者がサポートして稽古しましょう。
    それから一人で転がる、投げられて転がるなど、ステップを踏んでの稽古が必要です。

「リスク管理(ケガ・事故の予防)」~道場教室でのリスクについて

  • 参考資料の「リスク」をご覧ください。
    リスクは多岐にわたります。事故や怪我を防ぐには指導者の「気配り」が重要です。
    責任者、指導者と共に、信頼関係のある会員や保護者にもご協力いただき、リスクを軽減させましょう。
  • リスク管理について、実際に考えてみましょう。
    ワーク 1
    施設・用具・稽古の仕方のリスクを各5つ挙げてください。
    例(施設):畳と畳の隙間→ここに足指などをはさみケガをするリスク
    例(用具):杖にささくれががある→持ったときにトゲがささりケガをするリスク
    例(稽古の仕方):掛り稽古の向きがバラバラ→受身を取った方同士がぶつかるリスク
    他にどのようなことがあるか考えてみましょう(1分以内に5つにチャレンジ)。
  • 回答例(施設):建物が老朽化している、エアコンが効かない、など
    回答例(用具):ジョイントマットの隙間、道着が裂けている、など
    回答例(稽古の仕方):受身の稽古が不十分の方を配慮なく投げている、適切な休憩や水分塩分補給がなく稽古している、など
  • 次回の稽古の際に、道場教室の様子を冷静にかつ想像力をもって見て、リスクをみつけたら、速やかに改善させましょう。

「危機管理(事故・ケガの対応、一次救命措置)」~ケガの対応

  • 氣をつけて稽古をしていても、事故やケガが起きてしまったら、速やかな対処が必要です。
  • ワーク 2
    稽古中に足指を畳に引っ掛けて痛そうにしている方がいます。
    あなたなら、どうしますか。
  • どうしたか、痛みがないかなど、ケガの様子を速やかに確認しましょう。
    必要に応じて、万が一の場合は一次救命措置、救急車の要請などを躊躇なく行いましょう。
    ちなみにケガの程度(打ち身、捻挫、骨折など)は医療従事者以外は判断できません。ケガをした会員(保護者)と相談の上、適切な医療を受けるようにお勧めください。
  • *スポーツ安全保険について
    本会の会員規約によりスポーツ安全保険(または同等の保険)への加入が必須です。
    稽古中のケガ、また稽古への往復中での事故の場合は、スポーツ安全保険が適用されます。事故やケガの場合は、スポーツ安全保険の申請をすることで治療費の一部が補償されます(詳細は「スポーツ安全保険のしおり」をご覧ください)。
    スポーツ安全保険の活用は会員(保護者)の判断ですが、道場教室での活動中(往復も含む)の場合は、道場教室責任者から必ずお勧めください。

「危機管理(事故・ケガの対応、一次救命措置)」~命を守る

  • 万が一の事態が起きたら、「初期対応マニュアル」に沿って、一次救命措置、救急車の要請などを勇気をもって躊躇なく行いましょう。
  • 道場教室には「初期対応マニュアル」が常備されています。
    ここにはAEDの保管場所、救急車を要請のための住所や連絡先、最寄りの医療機関、避難経路などが記されています。
    万が一の場合には、臍下の一点に心を静め、この初期対応マニュアルに従って、「命を守る」ための行動をしましょう。
    子どもクラス会員や未成年者の場合など、一次救命措置を行い、保護者や家族への連絡が必要です。
  • 稽古中に急に誰かが倒れた想定で一次救命措置を行ってみましょう。
    ワーク 3

    ある日の稽古で、いつもどおりに稽古をしていたところ、突然、一人の方が倒れてしまいました。あなたはどうしますか。
  • 巻末の教材動画をみながら、一次救命措置の練習をして万が一の際に備えましょう。

リスクマネジメントの「まとめ」

  • 会員のみなさんの「命を守る」のは、私たち指導者自身です。
  • どうか、この点を良くご理解の上、リスクマネジメントを徹底し、稽古、指導、運営のご協力をお願いいたします。
  • これにより会員、また指導者、責任者のみなさまを守ることにもなります。
  • 引き続き、みなさんの「氣が出る」ように、よろしくお願い申し上げます。
    教材動画1:日本赤十字の一次救命措置~心肺蘇生とAED~

    教材動画2:東京消防庁の小児の心肺蘇生(AED使用を含む)
  • この「リスクマネジメント講座」の内容を理解し、心身統一合氣道会のリスクマネジメントに基づいた活動をいたします。